About us
なぜワインぶどう農家になったのか
ワインぶどう農家になる前は、名古屋で電機メーカの設計として働いていました。そして、2009年にイタリアへ転勤し、夫婦でイタリア・ミラノで5年間を過ごしました。 そこで夫婦で過ごした日々が、ワインと食文化への関心を深め、人生の転機となりました。
妻は現地でソムリエ資格を取得し、料理学校にも通いながら、イタリアの食とワインの奥深さを学びました。私たちは、日々の食卓に自然とワインが寄り添うイタリアの暮らしに魅了され、次第に「造り手としてワインに関わりたい」という思いが芽生えていきました。
帰国後、その思いを胸にワイン造りの道へ進むことを決意。2016年には安曇野市のワイナリーでぶどう栽培を学び、翌年には池田町へ移住。栽培研修を経て新規就農し、2020年からは委託醸造によるワイン造りをスタートしました。現在は、自社醸造所の設立を目指しながら、北アルプス山麓・池田町の清らかな自然と風土を活かした、地域に根ざしたワイン造りに取り組んでいます。イタリアで培った感性と経験を土台に、土地の個性を映し出すワインを追求しています。
また、イタリア滞在中には、農村地域に滞在しながらワイナリーを巡る「アグリツーリズム」を体験しました。ぶどう畑の散策や生産者との対話を通じて、ワイン造りの背景にある自然との共生や人の営みに深く心を動かされました。
そんな体験が、「いつか豊かな自然の中で、ワインと共にある暮らしをしたい」という夢へとつながり、予定より少し早くその夢を実現することとなりました。

イタリア・ドリアーニ、ドルチェットのぶどう畑
希望
私たちがイタリア滞在時に感じたこと、それは「イタリア人は自国の食文化をとても愛している」ということ。地元の食文化を大切にし、その地域の食材とその地域のワインを楽しむ地産地消という考えが浸透しているように思いました。
イタリアでは都市部に住んでいる人々が休暇(バカンス)で農村部を訪れるアグリツーリズムがとても盛んでした。周辺のヨーロッパの国々からもイタリアの農村部に沢山の人々が訪れ、食事とワインを楽しんでいるのが印象的でした。
日本の食事と日本のワイン、さらにはその地域の食材と同じ土地で作られたぶどうのワインを楽しむ、そんな習慣が広がればいいなと思っています。

イタリア・バルバレスコ、丘陵地帯のぶどう畑
ワインへの思い
ワインは農産物、その原料であるぶどうの品種、育った土壌や気候条件、人による栽培管理など様々な要素を内包し、毎年、違った顔を見せてくれます。ワインの持つ香りと味わいは、時に思い出とリンクし、あの日、あの時、あの場所で、あの人と飲んだワインは美味しかったな、楽しかったなと、いろいろな思い出を呼び覚ましてくれます。
日々の食卓、会食、お祝い、旅先などいろいろな場面でワインを飲む機会があると思います。みなさまの楽しく幸せなひと時に寄り添えるようなワインを作れたら良いないと思います。

イタリア・モンタルチーノ
プロフィール
2009年
前職でイタリアへ赴任。
イタリアでワインと食文化に魅了され、イタリアやフランスなどのワイナリーを巡る。妻はイタリアでソムリエ資格を取得、イタリア料理を学ぶ。
2014年
イタリアから帰国。
2016年
安曇野市へ移住。
安曇野市のワイナリーで働きながらワインぶどう栽培を学ぶ。
2017年
池田町に移住。
町の先進農家で夫婦で一年間のワインぶどう栽培研修を受ける。
2018年
池田町にて新規就農。0.8ha 定植(シャルドネ、ソーヴィニョン・ブラン、メルロー)。
2019年春 0.8ha定植<br>(シャルドネ、カベルネ・ソーヴィニョン)。
2020年春 0.8ha定植(シャルドネ、ソーヴィニョン・ブラン、シラー、カベルネ・ソーヴィニョン)。
2020年秋 委託醸造を開始。
2021年春 初ワインをリリース。
2023年秋 ワインとカフェ Poggio Verdeをオープン。
2024年春 0.5ha定植(ゲヴェルツトラミネール、バルベーラ)。
2025年春 0.5ha定植(サンジョベーゼ、マルベック)。

イタリア・トスカーナ、サンジョベーゼのぶどう畑

2020年春・苗植え

福市 潮
USHIO FUKUICHI
神奈川県出身
JAS認定ワインエキスパート
好きなこと:
ワイン、運動、電気工作、お菓子作り、綺麗な石を集めること
福市 あきの
AKINO FUKUICHI
長野県出身
AIS・イタリアソムリエ協会認定ソムリエ
好きなこと:
料理とワイン、野鳥を見ること